PTU対従量課金:AzureとBedrock予約キャパシティの損益分岐点
更新日 October 18, 2026 · 初回公開 October 18, 2026
月間のAI利用料が25,000ドルを超えると、すべてのFinOpsチームは重大な選択に直面します。Azure OpenAIのPTU(Provisioned Throughput Units)で専用容量を予約すべきか、それとも従量課金(Pay-As-You-Go)を継続すべきか?
クラウド事業者はPTUにより最大82%の割引を提示しますが、導入後に100万トークンあたりの実効コストが逆に上昇するケースが後を絶ちません。その根本的な要因は稼働率(デューティサイクル)にあります。
1. 直接APIとマネージドクラウドの価格差
標準コンテキストでは直接OpenAIとAzureの定価は同一ですが、大規模コンテキスト(272K超)や国内データ隔離環境では25%〜43%の割増が発生します。
2. 損益分岐点の計算モデル
GPT-5.4向け1 PTUの月額予約費用を260ドル、従量課金レートを12.50ドル/M、PTU超過スループット費を3.20ドル/Mと仮定した場合、損益分岐点は次の数式で算出されます:
損益分岐トークン量 =
260ドル / (12.50ドル - 3.20ドル) = 月間2,796万トークン / PTU
月間2,800万トークンで両者の総コストは350ドルとなり完全に一致します。これを超える継続トラフィックがあれば、PTU予約により60%以上のコスト削減が可能になります。
3. 営業時間帯ワークロードの落とし穴
平日9時から17時のみ稼働する社内アシスタントでは、週168時間中わずか40時間(稼働率約24%)しか処理が行われません。残り76%の夜間や週末にPTUが遊休化するため、実効コストは100万トークンあたり18ドル以上に急上昇します。
4. ハイブリッドルーティング設計
優れたAI基盤では、PTUをベースロード(定常稼働率85%以上)のみに絞ってプロビジョニングし、日中の突発的なピークトラフィックはAI Gateway経由で従量課金エンドポイントへ逃がす構成が採用されています。
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